わさび版ドラ（映画）の感想もたらたら綴る その2（のび太の新魔界大冒険:2007）

全然更新しない間もドラえもんの感想だけは閲覧数が増えています。
修行と思ってもう一回見直して頑張って完走しようと思います。感想だけに。感想だけにな。

ドラえもん　のび太の新魔界大冒険～7人の魔法使い～ (2007)

副題から嫌な予感しかしないぜ...。

特段ストーリーとは関係ない序盤にエスパー魔美風のキャラ＆ポンポコと彼女の家のぬいぐるみにパーマンやコロ助が登場したり、のび太の部屋におしし仮面たちのフィギュアがあったり、旧作ファンへ媚びるのは今作も忘れてません。こっち見んな。
媚びるんだったら魔法は本当にあったかも？というのを匂わす魔女狩りの話とかはカットしちゃだめですよね。F先生作品ではおなじみの魔女狩り。

cv.銀河万丈のデマオンは
存在感ましましで良かったです

そのほか旧作と改変されたシーンを見ていくと序盤、のび太たちが自分たちの石像を見つける場面。旧ドラではなんでこんなもんが...くらいでさらっと流すんですが、本作では"ひょっとして魔法で石にされた僕らなんじゃ..."とかのび太が謎の勘の良さを発揮して先のストーリーをべらべらしゃべくります。意図は知りません。意図は知りませんが、伏線はこれくらいはっきりさせておかないとお前らは気づけないよね頭悪いからというのを無意識的に突きつけられるようでクソみたいな改変だなぁと個人的には思います。そのあとも、のびドラの"タヌキになれ""ミミズになれ"のくだりでも、唐突に"石になれ"が出てきちゃうし。映画館で自分は一度観たからと先のストーリー話しちゃうやつが作ったのかよこの映画。

旧メデューサ
こんなんが急に出てくるからいいんだよ

そして最も大きく変わったのが、メデューサに原作にはないどらまちっくなキャラ付け。が、オール蛇足としか思えませんでした。そのあおりをくらって、魔界での大冒険感が一切なくなってしまったし、ラストにかけての全速力駆け足感。旧作では魔界のおどろおどろしさが子供心に怖くて面白かったのですが、そういうところはオールカットでドラ泣き路線に全力で舵をきってる感じです。なーにがドラ泣きだこのやろう。
細かいところでも石ころ帽子が盲点バッチに変わってたけど、普通に石ころ帽子のほうがわかりやすくて良かったし、最後のダーツを投げるのがジャイアンからのび太に変わったのも個人的には意図が全くわからない改変です。のび太が主人公だから？


じゃぁいいとこ何もないかっていうとそういうわけでもなくて。やっぱり絵はきれいだし、動きは多くてアクションシーンとかは新ドラのほうがすごくよくできてますよね。単純に見てて楽しいです。
あと、科学の時代でも未曽有の危機が迫ってる＝魔法の世界でも、という関連付けは良かったですね。困ったときのドラミちゃんにも理由付けしたのは良し悪しかな。ちょっと強引だったし、そのためにたくさんの蛇足ストーリーが盛り込まれたので。
芸能人特別声優枠の皆様は今回当たりと呼べる方はいらっしゃいませんでした。お疲れ様でした。

主題歌は涙そうそうさんこと夏川りみさんのウルトラポップな"ハグしちゃお"。本作の作風と考えるとあまり合わないかな...。エンディングはmihimaruGTさんの"かけがえのない詩"。特にコメントないです。