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2014年2月1日土曜日

大長編ドラえもんの感想をたらたら綴る その9(のび太のパラレル西遊記)

大長編DVD-Boxの第一弾が今作で終了です。
ネタバレしてます。



特に言うことなし
ドラえもん のび太のパラレル西遊記(1988)

"他の三人の危険が危ない!"でお馴染み。藤子F不二雄さん存命時の作品では唯一原作漫画のないアニメ映画版オンリーの作品です。
そのせいもあってか、製作にどこまで藤子先生が関わっていたのか知りませんが、ちょっと他のドラえもんに比べるとファンタジーな部分というか少し不思議成分が少なめであります。まぁそこら辺は好き好きというかこの作品独自の良さも生み出していると思います。(wikiの情報が正しければ脚本はもとひら了氏で、西遊記の世界に関する着想は藤子先生だそう。)


前述の脚本のもとひら了氏はクレヨンしんちゃんの劇場版「アクション仮面vsハイグレ魔王」も担当してる方で、同作にも言えることなんですが、ホラー成分が結構強力なんですよね。ホラーって言っても直接的なアレじゃなくて日常からの乖離的な怖さのアレ。妖怪たちに乗っ取られた後の世界の学校とかのび太のママの料理とか、軽くトラウマを与えるだけの威力は持ってます。


ラスボス牛魔王より存在感のあった金角銀角
ゲストキャラクターのリンレイは、悲劇的な生い立ちの割には存在感が薄いキャラクターですが、今回こっきりのドラえもんのゲストひみつ道具"ヒーローマシン"は最高に魅力的です。未来のゲームなのにゲーム画面も音楽も8bit丸出しですからね。最高です。8bitは未来でも廃れることはないんです。これは運命です。ファミコン万歳だ!


今作で一番良いのはラストですね。のび太を孫悟空として崇めるリンレイに対し、のび太が"自分は孫悟空じゃない"と告白しようとする間際にジャイアンの放つ"お前は孫悟空だよ"。序盤、孫悟空に扮装するのび太に騙され激おこだったジャイアンが最後にきて"お前は孫悟空だよ"。最早これでジャイアンに惚れない女性とは仲良くなれないレベルです。その後ののび太の"そう、斉天大聖孫悟空!"もキマってます。
一方で、一つ残念なのはドラミちゃんオチでしょうか。困ったときのドラミちゃんオチは魔界大冒険に続き2回目、っていうのと、魔界大冒険の時と違って"虫の知らせアラームがなったから"っていう理由すらない単なる便利な女になってしまっています。優しい皆さんは今回も説明こそないけど虫の知らせアラームがなったんだよねそうに決まってるよねと解釈しましょう。


他の大長編テーマ曲はわりとゆったり目な哀愁感のある曲が多いですが、今作はアグレッシブなカッコいい、そして中華な雰囲気たっぷりな楽曲で◎です。

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