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2013年11月1日金曜日

大長編ドラえもんの感想をたらたら綴る その2(のび太の宇宙開拓史)

残業多め、皿洗い少なめ!
ということで中々進みませんが、今日は大長編第2作目の感想でございます。
前回同様、ネタバレとか嫌いな人は見ないほうがいいです。


なんで表紙こんなに手抜きなの
ドラえもん のび太の宇宙開拓史(1981)

短編原作を引き伸ばして長編にした前作と違い全編オリジナルの長編第2作。"重力が小さいおかげでのび太でもスーパーマン"っていうのは短編原作にもあった話だけどね。

今作はロップルくん・チャミー・クレムといったゲストキャラクター陣が、のび太たちの立ち位置に近くとても魅力的です。魅力的過ぎてドラえもん&チャミー、のび太&クレムのカップリングが組まれ、しずちゃんとかいうヒロイン以下準メインたちは前作以上に影が薄いです。
ただしジャイアンとスネ夫は序盤から、中々の極道っぷり発揮しておりますので、前作同様、大長編になるとジャイアンは優しくなるとご不満の諸兄もご満足でしょう。しずかちゃんの入浴シーンはないのでそちらの手の方はさようなら。



上:チャミー 下:チャミー
今作の特徴として、他の長編作品と比べて原作漫画と重要な部分での相違点が多い作品となっています。そこが賛否両論わかれる部分です。っていうか否定的な意見が多いですよね。
チャミーのキャラデザインはまぁ好みの問題として置いときましょう。でもドラえもんがチャミーにどら焼きをあげる場面とか、のび太が"まだ知り合ってそんなに月日がたっていないのに、ずっと昔から親友だった気がする"なんて青春パンクも裸足で逃げ出すようなセリフをロマンチックに言う場面とかを、映画ではさらっとセリフなしでスルーしちゃうんですよね。海外ドラマの24ばりに画面を4分割にしていい感じのBGMをバックに走馬灯のようにさらっと流しちゃうんです。これはこれで漫画にはできないやり方で、短い時間にぎゅっと思い出が凝縮された感じがしてまぁいいっちゃいいんですけど、端折っちゃいけないところまで端折っちゃったよなって気もします。




ノーコメント
一番やっちゃいけない改変が暗殺者ギラーミンとの決闘シーン。
原作漫画ではのび太が西部劇さながらの1対1の撃ち合いを制す、さすが主人公!な展開が用意されているのですが、映画版ではロップルくんが逃げ際にひょいって撃ってさっと倒しちゃうんですよ。ギラーミンそりゃねぇよ!そこは悟空が元気玉作るくらいの糞長い尺を使ってのび太に見せ場を作ってやって欲しかったです。
時限爆弾も原作では偶然タイムふろしきが被さって爆発を止めるわけですが、映画版では計算高いロップルくんが頑張ってタイムふろしき被せてるんですよね。お前みたいなやつがいるから出来杉君が映画版には出れなくなったんじゃないのかね。




ロップル君たちとのお別れシーンについては、あっさりめの原作漫画に比べじっくり時間をかけてるのでそこだけは映画版のほうが好きですが、これもお涙頂戴演出が鼻につく人もいるかもしれませんね。でもバックで流れる主題歌「心をゆらして」も1980年代らしいフォークソングでいい曲ですし、ここは素直に感動しておきましょう。鉄矢作詞、岩渕まことさん歌です。


というわけで原作に忠実にやっていればもっと評価の高い作品になってたはずだと思う悲劇の作品でした。

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